二分脊椎(症)の手引き

二分脊椎症協会が手引きを発行しているようでしたので

注文し、読んでみました。

二分脊椎(症)の手引きを読んでみました

目次

二分脊椎(症)の手引き申し込み先

申し込みはこちらから↓

二分脊椎(症)の手引き申込フォーム | 日本二分脊椎症協会

2,000円で購入できました。

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二分脊椎症についてのメモ

  • 出生前診断で二分脊椎を判断できるのか。

新型出生前診断ではわからない。

多くは、水頭症の診断が契機となる。

レモン型頭蓋や頭が小さいという所見

アルファーフェトプロテインというタンパク質が高くなることもあるので血清マーカーテストで見つかることもある

原因の遺伝子が見つかっていないので羊水検査や検査ではわからない。

  • 妊婦のカウンセリング

お腹の赤ちゃんとの時間はとても大切だということ

お腹の中で見つかったことのメリットは前もって知識を得ることができる、身体や心の準備ができる

最善の状態で迎えてあげることができる

  • 発生部位について

頸椎(C1−7)

胸椎(Th1−12)

腰椎(L1−5)

仙椎(S1−5)

多くは下部腰椎ー仙椎部分に発生する。

脊髄は脳と体全体を結ぶ神経。

二分脊椎発生部位が高ければ現れる症状の範囲は広く程度も重くなる。

下肢の運動障害(麻痺)・下半身の感覚障害、排泄障害が主な症状

L1−3は体重を支えたっていることも難しい

L4−5は簡単な装具を必要とすることで歩行できる

体の感覚(痛い、触られた、熱い、冷たい)も高いほど近くが鈍麻する範囲は広くなる。

排尿排便はS2−4に分布するため、ほぼ全例で障害される。

尿意・便意を感じにくい、排泄を我慢できず漏らしてしまう、溜まった尿や便を全部出しきれない。

自己導尿・・・時間を決めてカテーテルでおしっこを出す。

  • 葉酸

妊婦480μgマイクログラム(0.48mg)

3神道以内にに分脊椎患者がいる、過去に二分脊椎の赤ちゃんを妊娠した、高度の肥満(BMI35.40を超える女性)、糖尿病を治療していない女性はより多く必要で、4−5mgを内服→フォリアミン5mg/錠が唯一の製剤

①妊娠15−17週超音波で評価診断可能に

②妊娠14−18週トリプルマーカーテストで二分脊椎、ダウン症候群の存在を検討評価する。

→疑わしければ羊水検査

③家族歴を有する女性は妊娠の計画段階から遺伝カウンセラーと相談することをお勧め

葉酸普及研究会のホームページを訪れ、より多くの情報を入手

葉酸について|葉酸普及研究会

  • 水頭症と二分脊椎について

頭にある水(脳脊髄液)は、脊髄の周りにある水と繋がっている。

二分脊髄の場合、背中のこぶのところは皮膚が繋がっていないので、羊水の中に出てしまう。

脳を入れる骨(頭蓋)が小さくなり、脳の一部である小脳や脳幹部が首のところの頭蓋骨の穴(大孔)から下へ出てしまうキアリ奇形という状態になる。それによって大孔の周りで脳脊髄液の循環が悪くなり、水が余分に頭に溜めるため水頭症になる。

多くの人は羊水から水が出ていっているので、それほど溜まっていないが、生まれてから髄膜瘤を閉じる手術(修復術)を行うと水頭症が進行する。

  • 水頭症

水頭症は、脊髄髄膜瘤の場合には80−90%の確率で症状が出る。

シャント手術(脳室腹腔短絡術):脳から耳の後ろ、首の皮下を通して腹腔に脳髄液を排出吸収させる治療法で、頭蓋骨と皮膚の間に脳髄液の流量や脳圧を調整するバルブが留置される。成長によってチューブを継ぎ足す手術なども含め、再手術を受ける平均は2.7回。

  • 出産

出産の時期は、生産期の37週以降が多い。

水頭症が進行性でどんどん大きくなる場合はもっと早めにすることも。

脊髄髄膜瘤修復術は生まれてからなるべく早いうちに遅くとも3日以内に手術をすることが必要。

水頭症は、脳室腹腔シャント術が必要となるが、修復術と同時にしてしまう場合と修復術後しばらく経ってからシャント術をする場合がある。後の場合、一時的に髄液を外に排出するドレナージ術※1や頭皮の上から細い針を刺せばいつでも髄液を抜くことができる髄液リザーバを設置する手術※2を修復術の時に一緒に行う場合もある。

※2:脳室に刺入したカテーテルを皮下に入れた小さなドーム型の貯留槽(リザーバー)に接続し、一日中一回から数回、必要に応じてリザーバーを刺して髄液を排液する。

※1:皮下を通して外部にカテーテルを出して、髄液を持続的に排出する外ドレナージ術を行うこともある。

※1、※2どちらも一時的な処置

  • キアリ奇形について

水頭症を伴う二分脊椎に合併するキアリ奇形は小脳および延髄の一部が下方に落ち込んだII型に分類されている。

I型は小脳の一部(小脳扁桃)だけが落ち込む。

新生児ー乳児期に呼吸障がい(喉元でゼーゼー、ごろごろという喘鳴、無呼吸発作、息こらえなど)

嚥下障がい(飲み込めない、鼻からミルクが出る)

後ろへの反り返り

程度がひどいと、呼吸がうまくできず、人工呼吸器での補助呼吸を必要とする。

栄養を口から十分に摂取することも難しいため、鼻や口から今で缶を通しての経管栄養が必要になることもある。

キアリ奇形が存在しても症状がなければ治療の必要がなく、症状があっても軽い場合は、のちに症状が改善してくる場合がある。

水頭症がある場合は、キアリ奇形を悪化させるので、水頭症の治療を優先する。

生まれた直後から症状が現れ、進行が早かったり重篤な場合には、手術を行う。

  • 発生率

開放性:一万人に1.3人(国内)年間150名

欧米の1/3−1/7

最近2007年:10000件あたり4.8 年間400名

  • 身体障がい者手帳

上肢機能障がい

下肢機能障がい

膀胱機能障がい

直腸機能障がい

概ね3歳を基準

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